昨日は龍鬢表(床の間の畳に良く使われる)を生産されている、山根商店さんに伺いました。
素材のい草や織りの事からお聞きし始めると、何かが違う?と感じながら聞いてみると、
今までの固定観念が脆くも崩れ去りました。
これは床の間専用としか考えていない自分に気がつかされたのでした。
この龍鬢表は、織上げ前のイ草を天日で丁寧に満遍なく黄金色に焼き、畳の最高の色を奏でています。
この行程で水槽にドップリと浸けて立てかけ 水が切れた状態で土の上に広げ、お日さまで日焼けさす、これを繰り返します。
この行程では、日焼けるだけでは無くて、刈取り直後の乾燥で表皮が細かなシワシワになりながら細くなっていますが、この行程でイ草が膨らみます。
これを織上げて床に使うと通常の畳表よりフワッとするように感じました。
これは良いぞ〜
もう1つ今まで私が見てきた龍鬢表と山根さんの龍鬢表は織りにも歴然の差が有り、この違いでも床材に使用出来る可能性を見いだしました。
今まで私が見てきた龍鬢表は軽くて折り曲げると中の糸が見えるくらいの、い草の織込み出したがこの龍鬢表は織りも確りしていて密度が高いので折り曲げても縦糸が見えません。
色も良い、フワッとした弾力、サラッとした肌触り・・・ますます 床に使いたくなりました。
まずは実験してみよう。
追伸
ここまで確り織上げるには縦糸の強化と小手の押しが強くなり、織上げる時にイ草に負荷が多く掛かり、ひんぱんにイ草が切れるんです、この切れる度に織機を止めて切れたイ草を抜かれる作業には頭が下がりました。
良いものを届けたいという心意気を、山根さんから感じました。